BEENOSグループのBeeCruiseはこのほど、ラクーンコマース、ENGAWAの3社共同で、国内企業の東南アジア市場への展開を支援する「越境ライブコマースプロジェクト」を開始すると発表した。BeeCruiseは越境ECの運営と販売、ラクーンコマースは商品の選定、ENGAWAは越境ライブコマースで現地の消費者への販促を担う形で連携していく。
4月からマレーシア、フィリピンを対象に対象商品の販売を開始した。今後は、ほかの東南アジア諸国への展開や取り扱いジャンルの拡張、起用するライバーの多様化など、段階的に規模をスケールアップしていく方針だ。
各社の専門性を生かす担当領域
BeeCruise
越境ECの運営領域を主導する。現地消費者向けの越境ECサイト「Japan Premium Select」を開設し、商品の販売と実際の運営を行う。BEENOSグループが持つ強固なアセットを最大限に活用し、現地の消費者への国際配送やCS(カスタマーサポート)対応といった越境ECに不可欠な実務全般も担当する。
「Japan Premium Select」は、「Shopify」を通じて東南アジア市場に向けたBtoC越境ECとして展開。日本のメーカーが誇る魅力的な商品を現地の消費者へダイレクトに届ける。
ラクーンコマース
商品の手配領域を統括する。ラクーンコマースが運営する法人向け卸売りECサイト「スーパーデリバリー」に出品されている200万点以上の膨大な商品群から、東南アジア地域におけるライブコマース販売に適した商材を厳選する。すでに海外展開の実績がある国内企業の商品をメインにラインアップを構成し、各出品企業との細かな調整を進める役割を担う。
ENGAWA
ライブコマースを活用した販売促進領域に注力する。東南アジア市場で絶大な影響力を持つトップライバーのアサインをはじめ、「TikTok」や「Instagram」でのライブ配信における進行管理全般を行う。実際のライブコマースでは、日本商品の背景にあるストーリーを現地のトレンドに合わせた最適なプロモーション表現でトップライバーが発信。一過性の認知拡大や単なる商品の輸出にとどまることなく、現地で長く愛されるファンを継続的に生み出す販売モデルの構築をめざす。
プロジェクトの背景と今後の展望
東南アジア6か国のEC市場は2024年に1590億ドルに達しており、「TikTok」や東南アジア最大級のECモール「Shopee」が市場を牽引するライブコマースは、EC流通総額の約20%を占めるまでに成長している。東南アジアのなかでもフィリピンとマレーシアにおいては、ライブコマースが消費者の商品認知や実際の購買行動に強いインパクトを与える有力な販売チャネルとして、急速にシェアを拡大している状況だ。
現地では、トップライバーであるKOL(キーオピニオンリーダー)の発信が売れ行きを左右する「エンタメ型消費」が主流となっている。しかし、国内企業の多くは「現地の消費者に響くアピール方法や表現がわからない」「インフルエンサーを起用しても一時のブームで終わってしまう」「せっかく越境ECサイトを立ち上げても集客や売上に結びつかない」といった根深い課題を抱えている。こうした課題解決に向けて3社が手を取り合い、ライブコマースを通じて日本商品の認知を高め、市場への浸透を加速させながら、持続的な販路拡大を支援していく。
ライブコマースを駆使した日本商品の新たな海外展開モデルを確立し、今後はライブ配信の実施結果やリアルタイムの視聴数、購買データ、ユーザーから寄せられたリアクションといった市場の反響を精緻に分析。それぞれの市場において効果的な商品カテゴリーや販売手法の最適化を継続的に図っていく計画だ。
著者情報
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