矢野経済研究所は発表した国内の物流工程における流通加工市場調査によると、2023年度の物流工程における流通加工国内市場規模(事業者売上高ベース)は1兆800億円と推計、2024年度は1兆1100億円の見込みとした。
矢野経済調べの物流総市場規模である23兆4015億円(2023年度見込み)のうち、4.6%を占める規模。2030年度には1兆3100億円規模まで到達すると予測している。
物流工程において、製品・商品の価値を高めるために主に倉庫内で行われる作業(製品・本体に対して行われる作業や、数量・容量・単位を変更する作業、外装などに対して行われる作業など)を対象に、市場規模を算出した。

市場動向として、近年サプライチェーンの上流から下流まで、ワンストップサービスを提供する物流事業者が増えていると指摘。単なる輸送や保管といった従来型の物流機能(入出庫作業や保管業務など)だけではなく、流通加工などの付加価値サービスも組み合わせた一気通貫の物流サービスの提供で、効率的で最適な物流体制を構築しているとした。
輸送や保管が主要業務となる物流業において、流通加工は物流機能拡大の一翼を担い、サプライチェーンの最適化を促進し、付加価値の創出に資する要素として注目されているとした。注目される背景として次の4つをあげている。- 国内貨物輸送量の減少
- 輸送効率化ニーズの拡大
- 倉庫自動化の進展
- EC化の進展

調査概要
- 調査期間:2025年2月~4月
- 調査対象:国内有力物流事業者など
- 調査方法:矢野経済研究所の専門研究員による直接面談(オンライン含む)、アンケート調査、文献調査併用
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