LINEヤフーは、「Yahoo! JAPAN」が提供していた「AIアシスタント」と「LINE」の「LINE AI」を統合し、新たなAIエージェントブランド「Agent i」のサービス提供を開始した。「毎日のそばに、だれでも使えるAIを。」というコンセプトを掲げ、「LINE」や「Yahoo! JAPAN」の画面からワンタップで手軽にアクセスできるWebサービスとして展開していく方針だ。
「Agent i」の大きな強みは、多くの人が日常的に利用するインフラアプリからシームレスに起動できる利便性にある。ユーザーからの「新しい家電を探している」「京都の観光ルートを提案して」といった具体的な相談に対し、LINEヤフーが持つ多様なサービスと連携した領域特化型AIが情報を整理し、最も適した選択肢をナビゲートする仕組み。現在は「お買い物」「おでかけ」「天気」といった7つのジャンルに応じた領域エージェントを用意しており、一部の機能はβ版として先行リリースされている。
LINEヤフーは「Agent i」のメリットとして、直感的な使いやすさ、データの信頼性に基づく最適な提案、そして実務の実行力の3点に自信を見せる。使いやすさの点では、「LINE」の各タブや「Yahoo! JAPAN」の検索窓の横に専用アイコンを配置。専門的なプロンプト(指示文)を入力しなくても対話を始められる設計を追求した。情報面においては、100を超える自社サービスの莫大なデータだけでなく、100万以上の企業や店舗が導入している「LINE公式アカウント」が持つ情報との連携も視野に入れる。さらに2026年6月までにはメモリ機能を搭載し、各ユーザーの過去の利用履歴や設定に合わせたパーソナライズ回答の実現を目指していく。
実務の実行力に関しては、6月頃を目途に複雑なタスクをユーザーに代わって自動処理する機能の実装を進める予定。将来的なビジョンとして、LINE公式アカウントと連動させることで、各種予約や商品の購入手続きだけに留まらず、購入後のアフターフォローまでを一気通貫でサポートするタスク実行支援構想を掲げている。
ECビジネスの視点で特に見逃せないのが、「お買い物」領域を軸とした購買支援機能の拡充だ。今後6月までに、ユーザーの好みや傾向を学習してぴったりの商品を提案する機能や、目的ごとに最適なアイテムセットをレコメンドする機能が追加される予定。それに加えて、「Yahoo!ショッピング」内の商品から候補をリストアップする「AIお買い物メモ」、比較したいポイントを指定するだけでAIが検討度合いを整理してくれる「AI比較マスター」の提供も計画されている。
また、BtoBの企業・店舗向け施策として、「LINE公式アカウント」内で独自のAIエージェントを構築・運用できる「LINE OA AIモード」を夏頃から順次スタートする予定。さらに、ビジネスの戦略策定から具体的な施策の実行までをトータルでアシストする法人向け専用AIエージェント「Agent i Biz」も8月にリリースされる予定で、マーケティングや運用の自動化に大きな期待が寄せられている。
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