アパレルEC事業者が共同で立ち上げたフレンズは、岐阜県海津市の旧西江小学校を活用したEC事業者向けフルフィルメントセンター「フレンズロジ」の運営を開始した。2024年3月に閉校した旧校舎を物流拠点として再活用するユニークな取り組みで、EC物流代行拠点として学校を活用する事例は非常に珍しい試みだ。
「フレンズロジ」の大きな特長は、EC事業者自身が運営する物流代行拠点である点にある。運営会社であるフレンズは、大人世代女性向けD2Cアパレルブランド「もりのがっこう」を手がける後藤麻美氏と、TシャツEC「Tshirt.st」を運営する後藤鉄兵氏が共同で設立した。
年間30万件、190万枚を超えるアパレル商品を20年にわたって販売してきた豊富な実績や知見を持ち寄り、EC事業者だからこそ行き届く、現場に寄り添った物流サービスを提供する。
フレンズは、自社開発の統合型倉庫管理システム(WMS)「フレンズロジWMS」も構築。需要予測をベースにした在庫不足や過剰在庫のアラート機能、配送コストを最適化するためのポスト投函サイズ自動判定機能などを標準装備している。長年システムを利用してきたEC事業者の視点をふんだんに反映し、直感的で使いやすいUI・UXを追求している点も魅力だ。
物流オペレーション面では、EC事業者の細かなニーズに柔軟に対応する丁寧な作業体制が強みの1つ。納品された商品のしわをきれいに整えてからの出荷や、心のこもったラッピング対応など、一般的な物流代行では敬遠されがちな付加価値業務にも積極的に取り組む方針を示している。
さらに、旧小学校ならではの施設特性と、創業者陣が持つこれまでの出荷実績を活かし、価格競争力や運用面でのメリットを生み出す。東京・名古屋・大阪の3大都市圏へのアクセス環境に優れた岐阜県から発送するため、配送リードタイムや配送コストにおいて非常に高い優位性を保つことができる。
また、教室ごとに独立して区切られたスペースを効率的な保管場所として活用するだけでなく、大型車両がスムーズに出入りしやすい環境や、冷暖房、エレベーターといった物流拠点に不可欠な設備が元々整っている点もメリットとして挙げる。加えて、アパレル事業を通じて長年築いてきた配送会社との信頼関係と取引実績が土台にあるため、中小規模の事業者単独では交渉が難しい魅力的な運賃水準の実現を目指していくという。
フレンズは、地域住民への安定した雇用創出に貢献するだけでなく、敷地内でのスポーツや音楽などのイベント、各種ワークショップの開催も計画しており、地域社会と心地よく共生する新しい形の物流拠点を目指す考えだ。
「フレンズロジ」の本格的な運営開始に合わせ、5月からはEC事業者向けの現地見学ツアーもスタートする。参加社数を限定して開催し、実際の現場オペレーションや充実した設備、独自システムなどを詳しく案内していく予定だ。
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