ベクトルグループで「TikTok Shop」の運営支援を行う「ライブコマース」は2026年1月8日、分析ツール「FastMoss(ファストモス)」のデータを基にした日本市場の動向レポートを公開した。2025年7月のサービス開始からわずか6か月で、月次流通総額は約4億円から約60億円へと拡大。半年間の累計流通額は推計155億4000万円に達したとしている。
12月の市場動向:年末商戦と低価格帯ニーズが成長を牽引
2025年12月度の流通総額は、前月比65.4%増の約60億2000万円と高い伸びを記録した。背景には、プラットフォーム主導の年末セールや、新商品の増加があげられる。販売ショート動画の投稿数は前月比2倍以上の76万本に達し、コンテンツの量的な拡大が市場を押し上げた。
販売数量は238万3000個(前月比68.1%増)にのぼり、平均販売単価は2528.3円。価格帯別では「1000〜1500円」の比率が20.78%で最多となり、11月のメイン価格帯であった「2000〜3000円」から低価格化が進んだ。これはクリスマス需要により、手頃な価格の「おもちゃ・ホビー」関連商品が大きく伸長したことが要因としている。
カテゴリ別トレンド:美容が首位を堅持、海鮮食品も上位独占
カテゴリ別の販売数量ランキングでは、「美容・パーソナルケア」が不動の首位をキープした。2位にはクリスマス特需を受けた「おもちゃ・ホビー」がランクインし、前月比約90%増と驚異的な成長を見せている。3位以下には「食品・ドリンク」「レディースファッション」「スマホ・デジタル機器」が続き、上位5カテゴリはいずれも前月比50%以上の高い成長率を維持している。
個別商品では「港ダイニングしおそう」の海鮮食品が1〜3位を独占するなど、季節性やギフト需要が色濃く反映された結果となった。また、単価約200円のインソールが約1万個売れるなど、「TikTok」ならではの「衝動買い」を誘発する低価格実用品の強さが際立っている。
流入経路の変化:クリエイター連携の重要性が一段と鮮明に
流入経路の分析では、大きな変化が見られた。ライブ配信経由の販売数量が前月比29.6%減と落ち込んだ一方で、ショッピングカート付きのショート動画経由は同69.4%増と急増。さらに、外部クリエイターのショーケース(商品カード)経由の販売も同84%増と拡大している。
アカウント別の販売実績では店舗の自営アカウントによる販売が前月比8.7%増にとどまったのに対し、クリエイターと連携したアカウント経由は同60%増の78万1000個に達した。現在の日本市場においては、自社発信以上に「クリエイターとの共同戦術」が売り上げを左右する鍵となっている。
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