テックタッチは、ノーコードで操作ガイドを作成し、ECサイトに実装できるAI型デジタルアダプションプラットフォーム「テックタッチ」を、松屋の自社ECサイト「松屋オンラインストア」に導入した。
「テックタッチ」の導入で、松屋は消費者がECサイトの贈答品で「のし」を選択する際、操作ガイドを自動で作成・表示できる仕組みを構築。贈答の目的に応じた正しい選択肢を表示し、「松屋オンラインストア」における購入時のスムーズな手続きと顧客満足度の向上が実現できるとする。また、システム担当者の負担を軽減できるという。
中元・歳暮シーズンは月200件超の問い合わせが発生。コールセンターに加え、EC事業部でも対応困難となる状況が予想される。システム導入後は問い合わせ件数や選択ミスによる顧客確認の手間が減少し、業務効率の面でも大きく貢献しているという。

さまざまな贈答目的に対応するグルメやスイーツを扱う「松屋オンラインストア」は、購入時にサポートを必要とする消費者が増加し、問い合わせ件数の増加が課題になっていた。松屋は限られた人員で対応するため、効率的なサポート体制の構築が急務だったという。
特に、贈答品に欠かせない「のし」を選択する際、顧客は22種類のなかから適切なものを選ぶ必要があり、誤った選択の可能性がある顧客への個別確認に時間を要していた。
こうした課題に対し、松屋は「のし」選択時の操作ガイド表示を導入し、顧客が選択項目や入力方法に迷う場面でも操作ガイドを作成・表示するように改善した。



米国のECマーケティングテクノロジー企業であるRokt(ロクト)は、アダストリア子会社のアンドエスティが運営するECモール「and ST(アンドエスティ)」に、リテールメディア施策を実現するソリューション「Rokt Thanks」を導入したと公表した。
「Rokt Thanks」は、ECサイトで買い物が完了した直後の「購入完了ページ(購入確認画面)」上で、消費者にとって関連性の高い他社の広告を提示するソリューション。Roktが集めた広告をAI・機械学習技術を通じて表示する。
活用「and ST」では、ファーストパーティデータとRoktのAI・機械学習技術を活用。顧客が購入を完了した直後のタイミングで、1人ひとりに関連性の高い外部広告主からのオファーを提示するという。
導入後、「Rokt Thanks」による広告収益は初年度から順調な成果を上げているという。また、カスタマーサポート部門と連携し、導入後の顧客からのフィードバックを確認した結果、ネガティブなフィードバックはほとんどなく、顧客体験を損なうことなく、サイト価値向上と収益拡大を両立できているという。

小売りやEC事業者などが保有する会員データベースを活用し、消費者の購買・行動データをベースに広告を配信する取り組みは「リテールメディア」と呼ばれている。
アンドエスティは人口減少が進む国内アパレル市場で、物販ビジネスのみでは持続的な成長が難しいと認識。新たな収益源の確立に向けて取り組みを進めていた。そのなかで「and ST」のリテールメディア化に着手した。
なお、アンドエスティは既にRoktを導入している「ZOZO」などアパレル他社の成功事例を参考に、外部広告による収益化に着目。購入完了後のサンクスページという顧客体験を損なわないタイミングで、関連性の高いオファー(外部広告)を提示できる「Rokt Thanks」の仕組みを評価し、顧客流出リスクやブランド毀損リスクについても事前に慎重な検討を重ねた上で、導入を決定した。
著者情報
EC運営者向けの解説記事とニュース記事を中心としたメディアサイト「ネットショップ担当者フォーラム」を運営しています。
競合企業の動向チェック、消費者動向などがわかるニュース記事や、EC担当者の業務に役立つ実践的なノウハウ記事をはじめ、海外の最新事例や動向が学べる海外ECに関するコンテンツ、通販・ECの専門家によるコラムなどを掲載しています。
- 最新情報をGetできる無料メールマガジン「ネットショップ担当者フォーラム通信」はこちら