Googleは、新たなショッピング支援機能「Universal Cart」を発表した。Google検索、Gemini、YouTube、Gmailのアクティビティとシームレスに連携し、複数のECサイトや店舗を横断して購入したい商品を1つのカートに集約してまとめて決済できる。
ユーザーはGoogle検索やGeminiアプリから直接商品をカートに追加できるほか、高度なAI機能によって値下げ情報の自動検知、価格履歴の提示、在庫通知、さらには選択した商品同士の互換性確認などのサポートを受けられる。
Googleによると、Googleショッピングは世界中で1日あたり10億回以上利用されており、600億点以上の商品データを網羅する「ショッピンググラフ」がその強力な基盤となっている。「Universal Cart」は、この商品データ基盤と最新のAI技術を融合させ、ユーザーの検索から比較、購入の意思決定、そして最終的な決済までを横断的に支援する新たな買い物の中心ハブとなる仕組み。
「Universal Cart」の最大の利便性は、ユーザーがGoogle検索で商品を眺めている場面だけでなく、Geminiとのチャット中やYouTubeの動画視聴中、さらにはGmailの確認中であっても、その画面から離れることなく商品をそのままカートへと追加できるシームレスな設計にある。異なる運営元の店舗やサービスをまたいで自由に利用できる点が特長だ。
商品がカートに保存されると裏側でAIが稼働し、リアルタイムでお得なプロモーションや値下げ情報を自動で検知。過去の価格推移を示したインサイトの提示に加え、品切れしていた商品の再入荷通知といった実用的な機能も備える。
さらに、ユーザーの潜在的なニーズやトラブルを先回りして解決を試みるコンシェルジュのような機能も搭載。たとえば、ユーザーが複数の異なる小売店から自作PC用のパーツを選んでカートに入れた場合、「Universal Cart」は部品同士の規格や互換性の問題を自発的にチェックし、エラーがあれば最適な代替商品を提案する。ユーザーが購入に至るまでの比較・検討段階から意思決定までをトータルで支える。
また、「Universal Cart」はGoogleウォレットをベースに構築しているため、ユーザーが保有しているクレジットカードなどの決済手段の特典、ポイント還元情報、さらには加盟店が提供する独自のお得情報を総合的に判断した上での最適な買い方を提案。ユーザー自身がわざわざ割引条件やポイント還元率を個別に細かく比較しなくても、常に最も有利な条件での購入機会を容易に見つけ出せる。
購入手続きのフェーズでは、Googleが普及を推し進める共通規格「Universal Commerce Protocol(UCP)」を介することで、カートから離脱することなくスムーズに決済が完了する。「Google Pay」を利用したワンタップ決済のほか、各加盟店の自社ECサイト上で手続きを完了させる決済動線にも対応する。現時点での対応ブランドとして、Nike、Sephora、Target、Ulta Beauty、Walmart、Wayfairなどが名を連ねるほか、FentyやSteve Maddenなど「Shopify」を導入している有力な加盟店も対象として発表されている。
「Universal Cart」は2026年夏から米国のGoogle検索およびGeminiアプリを通じて段階的にリリースし、その後YouTubeやGmailへと連携範囲を広げていく。UCPをベースとした高度な決済体験については、数か月以内にカナダ、オーストラリア、イギリスへと展開する予定。米国市場においては、YouTubeへのUCP導入を皮切りに、ホテルの宿泊予約や地域に根ざしたフードデリバリーなど、物販以外のサービス領域へも対応を広げていく方針を示している。
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