キャンセル客を再購入につなげるマーケティングツール「リターンズ キャンセルリカバリー for Shopify」を提供するリターンズが実施したECサイトのキャンセル調査によると、2024年における商品注文後の平均キャンセル率は5.6%だった。
EC事業を手がける企業の経営者・運営責任者を対象に調査を実施。511人から回答を得た。
平均キャンセル率は、各回答範囲の中間値を仮定(例:0~5%=2.5%、6~10%=8.0など)し、それぞれの中間値に回答割合を乗じた加重平均として算出した。「21%以上」は25%と仮定し、「把握していない」と回答した割合は除外している。
キャンセル率の回答割合を見ると、最も多いのは「0~5%」で53%。「6~10%」が12.7%、11~20%」が8.2%で続いた。「把握していない」は23.1%。

キャンセル対応における課題で最も多かったのは「人件費がかかる」(20.9%)、「顧客とのコミュニケーションが負担になる」(19.2%)が上位にあがった。一方で「特に課題を感じてない」(37.6%)という声もあった。
キャンセル率の回答割合で「把握していない」が23.1%、「特に課題を感じてない」が37.6%もあったことについて、リターンズは「そもそも“キャンセル落ち”自体を課題と認識できてない可能性もある」と指摘する。

リターンズはキャンセルを軸にEC事業者のバックヤード改善・価値向上を支援するEC支援事業者。ECサイトのキャンセルに関する課題を解決する「オートキャンセル(for Rakuten)」のほか、キャンセル客を再購入につなげるマーケティングツール「リターンズ キャンセルリカバリー for Shopify」をこのほどリリースした。リターンズのグループ会社が運営する業務用Tシャツ専門店「Tshirt.st」が試験導入したところ、キャンセルユーザーの72%が商品を再購入したという。
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