リテールメディア広告市場は2024年に前年比25%増の4692億円に、さらに需要は拡大し2028年には2024年比約2.3倍の1兆845億円規模に拡大する――。CARTA HOLDINGSと市場調査やコンサルティングを手がけるシード・プランニングの子会社デジタルインファクトが、共同で実施したリテールメディア広告市場に関する調査で市場規模をこう予測している。

2024年の市場規模の内訳は、EC事業者が4142億円、店舗事業者が550億円と推計。大手店舗事業者において、リテールメディアビジネスを開始する環境整備が進み、業界全体においてリテールメディアビジネスへの取り組みが大きく前進し、市場の成長につながったという。
また、EC事業者や店舗事業者のリテールメディアビジネスを支援する広告事業者が、リテールメディアネットワークを形成。店舗事業者の広告収益化に寄与し、市場の成長をけん引しつつあるとしている。
店舗事業者におけるリテールメディア広告市場については、2028年には2024年比約3.2倍の1750億円に達すると予測している。

デジタル広告は、店舗事業者と取引関係を持つメーカー企業からの好調な広告出稿により、アプリ向けの純広告(クーポンを含む)やECサイトでの検索連動型広告の需要が大きく増加しているという。
デジタルサイネージは、ビジネス環境の整備に向け投資を計る店舗事業者と、投資に慎重なスタンスを取る店舗事業者とに分かれる。デジタルサイネージに対する広告主からの高い期待があるなか、精度の高いターゲティングや広告効果測定手法などの環境整備が進められることが期待されるとした。
調査概要
- 調査主体:株式会社CARTA HOLDINGS
- 調査時期:2024年9月から2024年12月
- 調査方法:広告業界・小売業界関係者へのヒアリング、調査主体ならびに調査機関が保有するデータ、公開情報の収集
- 調査対象:リテールメディア広告市場
- 調査機関:株式会社デジタルインファクト
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