TISは6月26日、顧客体験向上や業務最適化、パーソナライズドマーケティングなどを支援するマーケティングソリューション群の統一ブランド「TIS MARKETING CANVAS」をリニューアルし、ブランド名を「MARKETING CANVAS」へ変更したと発表した。

「MARKETING CANVAS」について
サービスリニューアルのコンセプトは次の通り。TISが描くコマースの姿を4つのテーマに整理したという。
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テーラーメイドな顧客体験
AIによる完全パーソナライズド体験を実現。過去の購買履歴や行動データに加え、リアルタイムでの対話データを活用し、最適な商品・サービスを提案することで、きめ細やかな購買体験を提供する。 -
欲しい気持ちが一瞬で高まるコンテンツ
瞬間的な購買行動を促進する仕組みを構築。従来の広告モデルではなく、消費者の行動データから、最適なタイミングで最適な情報を届けることにより、購買意欲を最大化する。 -
ソーシャルグッドな消費体験
消費者の購買行動が社会貢献につながる仕組みを創出。購入を通じて環境保護や地域社会への貢献ができるよう、持続可能な消費モデルを実現する。 -
境界を越えて広がるコマース体験
さまざまな場所と方法での購買を可能にする基盤を整備。SNSや動画配信、AIチャットボットなど、多様なタッチポイントが購買の入口となる次世代型プラットフォームを構築する。
「TIS MARKETING CANVAS」は、ツールやサービスを単体で導入するケースが多く、データマーケティングにおける全体最適、一貫性のある顧客体験の提供に課題があったという。この課題を解決するため、TISはブランド名を「MARKETING CANVAS」へ変更。サービスのあり方を見直し、デジタルマーケティング関連サービスを統合した。
DXによる企業のマーケティング支援として、顧客データの統合・分析や大規模なECサイトの構築に取り組んできたTISは、企業が抱えるさまざまな課題に対し、戦略立案から実行まで一貫して支援するため、顧客体験の向上と業務効率化につながるマーケティングソリューション群のリニューアルに至ったという。
「MARKETING CANVAS」の今後について
TISによると、生成AIの普及は顧客サービスの向上と業務効率化に大きく貢献しており、国内AIシステム市場は、2024年に前年比56.5%増の1兆3412億円、2029年には4兆1873億円まで拡大すると予測されているという。
また、インバウンド需要の急速な回復、サステナビリティへの取り組み、人材不足への対策としてのAI活用などが課題となっている。その一方で、価格競争は激化しており、リテール企業は顧客体験の向上と効率的な事業運営の両立が求められているとTISは指摘する。

データとAIを軸としたデータドリブンのプラットフォーム構築(DWH・CDP)、オンライン・オフラインの顧客コミュニケーションチャネル(EC・MA・POS・CSなど)の整備を通じて、さまざまなチャネルで一貫した購買体験を提供できる次世代型コマース基盤の新サービスを順次追加。顧客体験価値の向上を実現するとしている。
今後、AIを活用し、ECサイトの運営をスムーズにする次世代のEC基盤、顧客の購買行動を分析し、事業の成長戦略をサポートするデータ基盤サービス、消費者の行動変化に素早く対応し最適な接点を作り出すサービスなど、市場や企業のニーズに合わせて順次提供していくとしている。
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