Google Cloudは2026年1月12日、AIエージェントが商品検索から購入後のサポートまでを一貫して支援する基盤「Gemini Enterprise for Customer Experience(CX)」を発表した。単に質問に答えるだけのチャットボットではなく、ユーザーに代わって「計画・推論・実行」を自律的に行う「エージェンティック・コマース」の実現をめざすAI基盤という。
「見るだけ」から「解決」まで。AIエージェントができること
「Gemini Enterprise for Customer Experience」は最新のAIモデル「Gemini」を搭載、数か月を要していた導入期間をわずか数日に短縮できるという。主な機能は次の3つのエージェントに集約されるとしている。
1つ目は「ショッピング・エージェント」。テキスト、音声、画像からユーザーの意図を汲み取り、デジタルコンシェルジュとして機能する。ユーザーの同意があれば、自らカートへの追加や注文手続きまでを実行できるという。
2つ目は「注文・サポートエージェント」で、店舗のキオスクや車載システムを通じた自然な注文や、在庫状況に合わせたメニュー変更などを自律的に行う。
3つ目は「Customer Experience Agent Studio」。これにより企業は24時間365日、顧客の抱える問題をアクティブに解決できる体制を構築できる。受動的な「閲覧」を、AIが主導する能動的な「行動」へと変えることができるという。
先行導入するグローバル企業の成功事例
すでに多くのブランドがこの最新技術を活用し、具体的な成果をあげている。
- Authentic Brands Group: 最新の画像・動画生成AIをクリエイティブ制作に導入。AIが作成したReebokの広告は、従来の画像に比べて広告費用対効果(ROAS)が最大60%向上した。
- The Home Depot: 「魔法のエプロン」と呼ばれる対話型エージェントを導入。店内の正確な通路案内や資材リストの作成をサポートする。
- The Estée Lauder Companies(Jo Malone London): 「AI香水アドバイザー」を構築。顧客が自分の言葉で伝える曖昧な好みを解析し、専門家レベルの製品提案を行う。
Google Cloudは、これらの「自律型AI」の提供を通じて、オンラインと実店舗の垣根を取り払い、小売事業者が顧客に対してこれまでにない「スーパーパワー」を提供できるよう支援していく考えだ。
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