イーベイ・ジャパンは、2026年の越境EC市場において、米国を中心にライブコマースが大きな盛り上がりを見せると指摘している。これにより、コレクターの購買体験が根本から変わりつつあるという。
2026年は、世界的人気を誇る「ポケットモンスター」の第1作発売から30周年を迎える節目の年。このアニバーサリーイヤーを背景に、日本発の商材とライブ体験が結び付く可能性が高まるとイーベイ・ジャパンは推測している。イーベイ・ジャパンは、この領域で日本のセラーがより活躍できる環境作りを積極的に推進していく方針だ。
2025年の振り返り
世界最大級のマーケットプレイス「eBay」では、こだわりの一品を強く求める熱量の高いバイヤーを「エンスージアスト(熱狂的なコレクター)」と呼んでいる。2025年の動向を振り返ると、彼らによる爆発的な購買行動が目立った。
2025年における全世界のコレクティブルアイテムの販売動向やトレンドをまとめた調査結果によると、世界的イベントやスポーツでの快挙、話題作の発売に合わせて関連アイテムの検索数が急増する傾向にある。特に日本発のアニメやトレーディングカードなどのエンタメ文化は、海外で圧倒的な支持を得ている。
「eBay」の検索データ(2025年10月と2024年10月の比較)では、「Solo Leveling(俺だけレベルアップな件)」が約520ポイント増、「Apthecary Diaries(薬屋のひとりごと)」が約125ポイント増と、日本発のコンテンツが軒並み数字を伸ばした。
スポーツ分野でも、ドジャースをワールドシリーズ優勝に導き、4度目のMVPを獲得した大谷翔平の検索数が前年同期比で約110ポイント増加。競技上の記録更新が、関連カードや記念品(メモラビリア)の需要に直結していることをイーベイ・ジャパンは強調している。
「エンスージアスト」の熱量は、驚くべき取引額を生み出した。2026年1月に「eBay」で販売されたトレーディングカードの最高額は、「ポケモンカードゲーム」初代ベースセットのリザードン(Charizard Base Set Shadowless 1st Edition Holo Rare #4 PSA 10)だった。
その落札額は27万ドル超、日本円にして約4265万円(2026年1月20日時点のレート)に達した。初期版を示す「シャドウレス」や「1st Edition」の刻印、最高ランクの鑑定評価といった稀少性が、熱狂的な需要を呼び込んだ格好だ。
日本発コンテンツが世界を魅了し続ける理由
なぜ日本発のコレクターズアイテムは、これほどまでに世界の「エンスージアスト」を惹きつけるのか。イーベイ・ジャパンはその背景を次のように分析している。
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作品が持つ独自の世界観と文化的深み
- 国内の最新アニメが海外でもリアルタイムで受け入れられている
- 過去の名作が「ヴィンテージ」として長期間愛され続けている
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限定性と地域性
- 日本国内でしか入手できない限定品や、地域特有のプロモーションアイテムの存在
2025年は鑑定市場の拡大により取引の透明性が高まったことで、高価格帯の取引が一般化した。その波は漫画(コミックス)にも波及しており、鑑定済みコミックスが高額落札されるなど、新たな資産価値が生まれている。イーベイ・ジャパンは「日本発コンテンツの幅広さと市場の成熟度がさらに高まっている」と言う。
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